院長コラム

2023年 立春を過ぎて」

立春もすぎ暦の上では春ということですが、2月は経験上厳寒の月でもあります。

加えて降雪に悩まされた記憶があります。

一旦大雪が降ると、一部の道路では交通が遮断され、凍結によるスリップ事故の危険が増します。

それでなくとも道路の幅が狭くなり大型車とすれ違うたびにひやひやします。

悪天候時にはなるべく暖かい家の中で過ごすべきでしょう。

でも、こんな時に毎日服用している処方薬がなくなったらどうでしょうか。

どうしても医療機関に出かけることになってしまいます。

ですから悪天候をあらかじめ予想して、処方薬は余裕をもって早めに手に入れておくことをお勧めします。

体調が安定していて、毎日服用する処方薬の残量に余裕があれば、診療の予約日を変更することができます。

大雪の日に苦労して受診せず、雪がやんで晴れた日に受診することができます

処方薬の備蓄は自分を守る手段です。

12年前の東日本大震災のあとで一番苦労したのは避難してきた沿岸部の皆さんに処方薬を提供することでした。

多くの方が慢性疾患を患っておられ、充分な処方薬も薬手帳も持たずに着の身着のまま避難されていたためです。

地元の皆さんも同様に処方薬を必要としていたため、医療機関・調剤薬局では、一度に殺到する多くの方々の対応に追われました。

このようなとき、もし充分な数量の処方薬を備蓄していたら、避難してこられた皆さんも、地元の皆さんもそれほど困らなかったと思います。

あれから12年もの時が流れ、多くの記憶が薄れてきているようですが、当時の体験から、適切な数量の余剰処方薬を常時確保しておくことを皆様に提案します。

どんな悪天候でも大地震が再び起きようと、自分でできる限りの防災対策を実施することで、ある程度まで「困った状況」を回避できます。

過去の体験から学び、どんな事態にも慌てず対処できるように自分自身でできる環境整備を心がけていきましょう。

年明けから感染者数を増大させていたコロナは、現在、一時の勢いを失ったかのようにみえます。

しかしながら油断は禁物です。

インフルエンザの感染数もじわじわと増えてきました。

特に保育園等ではコロナと同様にあっという間に感染が広まる傾向があります。

ワクチンの接種・未接種にかかわらず、コロナでもインフルエンザでも共通しているのは、三密を避け充分に換気すること・密集環境ではマスクを着用すること・飲食の前や帰宅時に手をしっかり洗うこと・不特定多数の人が集う場所の出入り時には手指の消毒を欠かさないことなど予防行動を忘れないことです。

そして症状が出てしまったら我慢せずに医療機関に連絡することです。

くれぐれも油断しないで健康な毎日を過ごしてください。

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