院長コラム

新年とともにオミクロンが

新しい年になりましたが、今年の流行語の候補には早くも「オミクロン株」が入りそうです。
年末の大寒波と豪雪の報道に混じって、人知れず都市部を中心としたオミクロン感染ニュースが報道されていましたが、年明けから各地で感染経路が特定できない発症者が報告されて、都市部はもとより地方にも急速に広まり、いまやすべての都道府県に及んでいます。
しかも感染の大半がオミクロン株の感染という報道です。
恐れていた第六波が来てしまいました。
この状態にそっくりなことが2年前の今頃に起こっていたことを思いだします。
最初は海外からの帰国者の感染が報道されていたのが、次第に都市部を中心とした市中感染が報告されはじめ、ついには全国的に感染拡大が起こってしまいました。
それからというもの、かつての日常風景は失われ新しい生活様式に染まりながら、国民全体の努力でなんとか第5波をやり過ごし、やっと小康状態で迎えた年末年始でした。
それなのに新年からオミクロン注意報です。
欧米に比べて感染者数は少ないとはいえ、未知のウィルスであることに変わりありませんから予断を許さない状況です。
この変異型ウイルスのオミクロン株については感染の広まり方が非常に速く、より多くの方に短期間に感染していることから、従来のコロナ株よりも強い感染力を持っていると思われます。
これまで通りの予防対策では十分ではなく、少しの油断が感染をまねきます。
人ごみでの接近・接触を避けるのはもちろん、換気の悪い狭くて閉じ込められるような場所は可能な限り避けましょう。
感染している人の咳やくしゃみで飛沫が漂って、さらにドアや壁など周囲に付着しているかもしれません。
多くの人が集まる場所では手すりなどを不特定多数の人が触っていますし、お金(硬貨・紙幣)も同じように多くの人手を経て流通していますからウイルス付着の可能性があります。
不特定多数の人と会う場合や、混みあった場所を避けられないとき、これらのリスクの大きい場面では、可能であれば、不織布マスクを二重にして使いましょう。
ウイルスが付着している可能性のあるものを触った時には、必ず手を充分に洗うかアルコール消毒をしましょう。
ちなみに感染性胃腸炎の予防には、アルコール消毒は効果がないので、できれば手を洗ってください。
大人数の集まり、会食については、コロナ下でこれまでもあまり推奨されてはいませんでしたが、会食時には必ずマスクを外しますから、会食のメンバーに一人でも感染者がいたら必ず罹患するといってよいでしょう。
オミクロン株を侮らないことです。
感染経路となりうる口・鼻・眼などを不用意に触らず、職場・学校では徹底的に換気などの予防行動をとり、帰宅時には衣服をあらため、手洗いを完ぺきにして家庭にコロナウイルスを持ち込まないようにしましょう。
感染しても症状が出ない場合もありますから、感染を拡げないためには、常に自分が感染しているかもしれないという意識をもちながら、周囲の人との距離の取り方、食事の形態など、もう一度日常の行動を見直してみてください。
感染すると多くの場合風邪のような症状が出ることが報告されていますから、少しでも症状が自覚されたら、先ず医療機関受診(または相談センターへの連絡)を第一の選択肢としてください。
早期の発見と迅速な対応で感染拡大を防ぎましょう。

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