院長コラム

未来を担う世代へ

 石塚文庫と石塚幼児文庫の記事が福島民報と福島民友新聞に掲載されました。
 最初は、母校である小野中学校への古典文学と詩集などの寄贈から始まりました。
 日本や世界の文学全集に収録されている私がかつて読んでいたような本を後輩の皆さんにも読んでほしいと思いました。
 寄贈する本を選びながら懐かしい思い出がよみがえりました。とても貴重な時間でした。
 平成13年の寄贈開始時に中学校の図書室に石塚文庫のコーナーを設けていただいたのも嬉しいことでした。
 数年が経過し、古典といわれる本を寄贈するという当初の目的を達成した時点で、中学校の要望をいただきそのリストの本を寄贈するようになりました。
 これによって今の中学生がどのような図書に親しんでいるかを知ることができました。これも貴重な経験でした。
 東日本大震災直後に当時の校長先生と話す機会がありました。
 図書室も大被害を受けたとのことでした。
 このような中から将来を見据え、福島の復興の中で生徒たちに一番必要な学力をつけるために参考書を購入したいという申し出を受けました。
 以降、石塚文庫は図書購入費として寄贈することにしたのです。
 母校の後輩たちには、震災をものともせず文武両道、益々活躍してもらいたいものです。
 石塚幼児文庫は平成16年度に私が町立の幼稚園・保育所・児童園すべての園医を委嘱されたのを機に17年から寄贈を始めました。
 これから長い人生が始まる、いわば若い芽の子供たちの心に、先生たちの優しい声をとおして豊かな世界が広がっていくのを想像して、幸せな気持ちになることができます。
 大きな愛情に育まれた子供たちは、生きてゆくエネルギーを蓄積してたくましい大木のような存在になっていくことでしょう。
 毎年、先生方から希望図書をリストでもらい発注します。
 地元の本屋さんが石塚幼児文庫のラベルを貼って納品してくれます。
 教育委員会と子育て支援課のお嬢さんたちも手伝ってくれ、各園に運ばれた幼児文庫図書を今頃は各園の先生方が子供たちに優しく読み聞かせしてくれていることでしょう。
 皆さんに感謝です。

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