院長からひとこと

新型インフルエンザ流行期の医療について


 国内で渡航歴のない方々への二次感染が報道されてから、関西では連日のように感染が明らかになった方の数が増加しています。

 特に高校生を中心とした感染者が多いようですが、この高校生のご家族で感染されている例もあり、今後、どのような年齢層にどのぐらいの発症者が出てくるかは予想できません。

 これまでに国内で亡くなられた方の報告がなく、また適切な治療を早期に開始することで回復される方の報道もあるため、社会的なパニック状態は見られませんが、今後、この新型ウィルスがどのように変異していくかについても予想不可能であり、正確な情報の入手及び適切な予防対策のために一人一人が慎重に行動することが大切であると思われます。

 特に懸念されることは、糖尿病などの慢性疾患をお持ちの患者さんが、この新型インフルエンザに感染した場合の症状の重篤化です。

 今後、国内での感染者数が増大し、発熱外来の対応では間に合わなくなり一般医療機関(診療所)での対応が開始されるような場合、これらの慢性疾患をお持ちの患者さんが新型インフルエンザのウィルスに接触しないよう、医療機関ごとに万全の対策を講じる必要があると思われます。

 発熱や咳などの症状で来院される方の入り口や待合室・診察室を別に設けることで患者さん方が医療機関内を移動される動線が重ならないように工夫して、慢性疾患などの治療で来院される方への感染のリスクを可能な限り排除していくことが必要と思われます。

 また、医師や看護師の診療時着用の白衣・ユニホーム(マスク・ゴーグルも含め)を患者さんの対応時に着替えるなどの必要も考えられます。

 最善の方法としては「慢性疾患の患者さんの予約診療」を徹底させて、待ち時間を軽減し、迅速な診察・治療を行うことが考えられますが、このためには、患者さんご本人の理解、そして高齢の患者さんの場合には送迎する家族の協力などが不可欠です。

 重要なことは、各医療機関が充分な自覚をもって、かかりつけ患者さんを新型インフルエンザから守るために最善の努力をすることだと考えます。

2009年05月20日 12:45


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